エンペドクレス(Empedocles)

イオニア学派とエレア学派とを統合しようとした哲学者の1人に、イタリアのシチリア島に位置するアクラガス出身のエンペドクレスがいる。

エンペドクレス(B.C.492頃〜B.C.432頃)は、まず、「存在するものだけが真にある」というパルメニデス(エレア学派)の考え方を受け入れた。
そのうえで、その存在がくっついたり離れたりすることで、物が生成したり消滅したりすると考え、イオニア学派の主張を統合した。

エンペドクレスによれば、存在は、「」(リゾマータ)と呼ばれる。
しかし、「根」は、パルメニデスの場合とは違って、1つではない。
」「」「」「空気」の4つがある。
万物は、これら4つの「根」(リゾマータ)から生育し、繁(しげ)ることによってできあがっている。
そして、変化や多様な現象は、これら4つの「根」が結合したり分離したりすることによって生じるのだという。

それでは、結合や分離はなぜ起きるのか?
それは、「」と「憎しみ」の力が働くからである。
「愛」が世界の中心を支配しているときは、4つの「根」はお互いに結合して1つになっている。
しかし、世界の外に追いやられている「憎しみ」が世界のなかに入ってくると、「愛」は世界の外へ追いやられ、4つの「根」は分離する。
エンペドクレスによれば、変化や多様な現象は、まさに、こうした「愛」と「憎しみ」が連続して入れ替わることによって起きるのであった。

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